GK鈴木彩艶が気になるね。あまりうまくない、横からのボールへの反応が。この4試合を見る限り、ポジショニングも判断もタイミングも目測も、少しずれている。高い身体能力でハイボールの処理は得意なはずなのに、それは真正面からのボールに対しての話なのかな。だから、横から入ってくるセットプレーから毎試合、失点しているんだよ。

もしサイド攻撃を得意とするチームと対戦していたら、何度も失点危機があったのだろう。バーレーンは長身FWがいるのに、ロングボールを放り込んできただけ。もっとサイドをえぐっていたら、日本を苦しめられたかもしれない。1次リーグの結果による対戦だけど、相手に恵まれたね。

とはいえ、ベスト8。もう楽な試合はないよ。相手は、さらに日本を研究して臨んでくるはずだからね。これからはサイドを徹底的に突いてくるだろう。気にしてしまうと、日本のサイド攻撃にも影響が出る。MF三笘が90分間プレーできるなら個の力で打開できるはずだけれども、この日を見る限り60分が限界かな。

最後に、もう1つ。ちゃんとPKの練習をしてね。日本はW杯でPK戦の末に敗れて新しい景色を見られなかったわけだから。PKは真正面からボールがくるけど、鈴木は得意なのかな?(日刊スポーツ評論家)

日本対バーレーン 後半、失点し肩を落とすGK鈴木ら日本代表の選手たち(撮影・足立雅史)
日本対バーレーン 後半、失点し肩を落とすGK鈴木ら日本代表の選手たち(撮影・足立雅史)