【小林大悟】新しい景色へ いかに「攻めさせられないか」ボール持たれ続けても慌てる必要ない
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- 日本対クロアチア 試合前、ピッチを確認する南野(右)と堂安(撮影・横山健太)
<FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会:日本-クロアチア>◇決勝トーナメント1回戦◇6日◇アルジャヌーブ競技場
新しい景色へのポイントはいかに「攻めさせられないか」ではないか。
クロアチアが日本の力をどう見ているかがポイントになる。ノックアウト方式になれば、どちらのチームも負ければ即敗退になる。
基本的にはしっかりと守備をしてから、カウンターで得点機を伺う戦い方になる。日本にしてみればクロアチアが序盤から攻勢にくればチャンスが増えるのではないか。逆にクロアチアが、しっかりとブロックをつくって、日本が攻めさせられると危険な展開になるのではないかと思う。
逆転勝利したスペイン戦もデータ分析会社「Opta」によると、日本のボール支配率は18パーセント。W杯で勝利したチームの支配率としては最低だった。ぼんやりと見ていれば、ボールを持たれ続けて劣勢に見えても、慌てる必要はない。むしろ、日本がボール支配率が高ければ危険信号かもしれない。
日本は今まで決定力不足と言われて続けてきた。だが、今大会はグループリーグのドイツ戦、スペイン戦でワンチャンスを確実に得点につなげてきた。ここまで2得点の堂安、浅野、田中の得点シーンにおける決定力には目を見張るものがある。辛抱強くクロアチアの攻撃を食い止め、チャンスを1発で決めきることができれば、史上初のベスト8進出が見えてくる。(小林大悟=元プロサッカー選手、元日本代表MF)
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- 日本対クロアチア 試合前、ピッチを確認する遠藤(撮影・横山健太)
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- 【イラスト】日本のクロアチア戦スタメン
プロフィル
◆小林大悟(こばやし・だいご)1983年(昭58)2月19日、富士市生まれのMF。清水商を卒業後は東京Vに入団。06年に大宮へ移籍。同年8月に日本代表オシム監督(当時)の目にとまり、トリニダード・トバゴ戦でA代表デビュー。ノルウェーやギリシャの欧州を経て11年には清水に移籍。13年からはアメリカのクラブを渡り歩いた。広い視野とパスセンス、繊細なタッチを武器にするテクニシャン。11月に現役引退を表明。J1通算223試合18得点。国際Aマッチ1試合0得点。
▼小林大悟が日刊スポーツ公式YouTubeチャンネルのドキュメンタリー映像に登場。恩師のもとへ引退報告に向かった様子や、プロとしてのキャリア、引退を決断するまでの心境を赤裸々に語っている。
https://www.youtube.com/watch?v=E7sAg_zIBsA